ふと離島に行きたいなと思い、先日、愛知県の離島のひとつ「篠島」へ行ってきました。

目的は島の神社巡りです。
神社は神様に祈りを捧げる場所ですが、そこに鎮座している土地の文化や歴史が反映されていることが多いです。例えば、島が漁業で成り立っている場合。大漁祈願や海上安全を祈願するために、水神や龍神を祀るのはごく普通のことですよね。
私は最初知らなかったのですが、愛知県には、「佐久島」「日間賀島」「篠島」と3つの有人離島があります。愛知県在住の方でしたら常識なのでしょうか。私は周りに「篠島」へ行くと話をしたら、「どこにあるの?」と言われました。他の県の人からしたら、島の知名度は低いのかもしれません。
【愛知の3つの有人離島とは?】
佐久島(さくしま):アートの島と呼ばれています。島中に点在する現代アートと豊かな自然が融合しており、サイクリングや写真撮影で人気があります。
日間賀島(ひまかじま):タコとフグが名産の島として知られています。美味しい海鮮グルメと美しい海が楽しめる、観光客に人気のスポットです。
篠島(しのじま):伊勢神宮ゆかりの島として知られています。日本一の生産量を誇るシラスと、甘味がある鯛が名物。神社仏閣が好きな方におすすめできる、自然が豊かな島です。
今回は愛知県の離島、篠島へ神社巡りへ行きました。その様子をお届けします。
篠島について
愛知県知多郡南知多町にある離島のひとつ。名古屋から最短で約1時間30分で到着することから、利便性が高い島でもあります。豊かな漁場に恵まれ、漁業が古くから盛ん。1年中、旬の魚が獲れるため、しらす、ふぐ、鱧、鯛といった海の幸が名産です。
篠島は伊勢国と東国を結ぶ海上交通の要だったことから、歴史的な逸話や史跡が多く残っています。代表的なのが伊勢神宮との「つながり」です。
篠島と伊勢神宮との関りは深く、島内の中手島には神宮御贄干鯛調製所があります。これは、伊勢神宮に神饌として「おんべ鯛」と呼ばれる、塩漬けの鯛を作る所です。また、島内にある神明神社と八王子社は伊勢神宮の式年遷宮で役割を終えた古材で遷宮を行い、伊勢神宮と篠島は1,200年以上も特別な関係を築いているのです。
また、渥美半島や志摩半島を望めることから、「東海の松島」と呼ばれることもあるそうです。Instagramに美しい夕焼けをのせたり、風情ある砂浜をのせたり、写真映えすることから、若者から景観を楽しみたい、大人まで、幅広い支持を集めているとのこと。
神社とは関係ありませんが、知多四国八十八ヶ所の札所があり、島外からもお遍路巡りで訪れることも多いようです。
島内の移動手段は、タクシーがありますが、観光目的で訪れる時はレンタサイクルがおすすめ。フェリー乗り場の目の前に「島の駅SHINOJIMA」があり、そこで借りることができます。


道は舗装されて歩きやすいのですが、海水浴にしても、神社巡りにしても、自転車があるとスムーズに島内を移動することができました。
では、篠島の神社巡りの旅の様子をお届けします。
篠島神社巡り
島民はスクーターで移動している方が多かったです。先にお話した通り、観光で来る場合は、レンタサイクルがおすすめですが、山の上(坂)にある神社もあるため、ちょっとした体力は必要です。また、自転車ではいけない所(伊勢遥拝所)もあります。
神宮干鯛調製所(ごりょうひだいちょうせいじょ)


篠島の中手島にある干鯛を作る神聖な場所。干鯛は「おんべ鯛」と呼ばれており、古くは『日本書紀』にも記されるほど由緒があるものだそうです。
篠島と伊勢神宮は関りが深いと伝えましたが、中手島は今でも伊勢神宮の領地だそう。伊勢神宮では三節祭(さんせつさい)と呼ばれるお祭りがあり、十月の神嘗祭(かんなめさい)と12月の月次祭(つきなみさい)には、篠島から調進される干鯛が神饌としてお供えされるそうです。
鎌倉時代には篠島から伊勢に干鯛が届けられたという、記録が残っているとのこと。1,000年以上たった今でも、それが続いています。
神明神社


篠島の中心に位置しており、毎年「おんべ鯛」の奉納を行うなど、1,200年以上伊勢神宮と深く繋がっている篠島を代表する神社。
神宮の一社として20年ごとに造営されているのが特徴です。伊勢神宮の遷宮後に下賜される古材で神明神社が作られており、こちらの神明神社が女宮、次に行く八王子社が男宮と呼ばれ、縁結びの神社として信仰されていることも挙げられます。
【ご祭神】
- 大土御祖神(おおつちみやのかみ)
- 大年神(おおとしかみ)
- 宇迎之御魂神(うがのみたまのかみ)
私が参拝した時の感覚なんですが、悪い意味ではなくて、お社に何か封じ込められている、閉じ込められているような感覚がしました。大土御祖神、大年神が祀られている神社に初めてきたのですが、他で大土御祖神、大年神が祀られている神社も同じような感じなのかもしれません。
神明宮・神明神社系列が好きな方は、お気に入りの神社になると思います。初詣とか、祝いの時とか、そういう時に「これからの自分を見守ってください」っていう神恩感謝を伝えるのに相応しい場所なのだと思いました。新しい「何かを始める時」訪れたい神社です。
八王子社


伊勢神宮の古材が使われている神社。
先の項目でお伝えした神明神社が伊勢神宮の遷宮後で、役目を終えた古材で建てられた神社で20年ごとに社殿が建て替えられます。こちらの八王子社は、 神明神社で建て替えが行われた時に出る古材をそのまま譲り受けて建てられます。
伊勢神宮の社殿一式を移築する伝統を有しているのは、日本で篠島のみらしいです。
【ご祭神】
- 天之忍穂耳命(あめのおしほみみみこと)
- 天津日子根命(あまつひこねのみこと)
- 活日子根命(いくつひこねのみこと)
- 熊野久須毘命(くまのくすびのみこと)
- 多紀理毘売命(たぎりびめのみこと)
- 市寸嶋比売命(いちきしまひめのみこと)
- 多岐都比売命(たきつひめのみこと)
8柱の神様が祀られています。ちなみに犬が嫌いな神様で、犬を連れての参拝は控えるようにと注意書きがパンフレットに書かれていました。
城山水神天狗
境内に入る前に水天宮がありまして、重軽石が置いています。

重軽石の唱え方に「さすれば開く 病だれ 風吹けば 吹く風は 伊勢の神風」。
伊勢神宮との関りが深い島という、一場面をここでも見れました。
ご祭神は何の水神かはわからないんですが、水神と八大龍王だそうです。


暑い日だったんですが、この神社の境内だけ、怖いくらい涼しかったです。漁師さんからの信仰が厚い神社で、漁師が海に刃物を落とした時はこちらの神社にお参りをして、お詫びをするそうです。恐れ多い部分があるのですが、私はこの八大龍王が祀られている付近が、一番この篠島の神社でお力があると思いました。合う人、合わない人がはっきりとわかれる場所ですね。
浅間神社

ご祭神は、木花咲耶姫(このはなさくやひめのみこと)。島内では、安産、婦人病の病気平癒などのご利益があることから、女性の信仰が厚いそうです。小さな祠で、ちょっとほっこりする神社でした。近くに蚊よけスプレーと、掃除用具が置かれていたので、島の人でしっかりと管理されていることがわかります。
熊野山神社

篠島で一番高いといわれる熊野山に鎮座する神社。
木々を抜けていくと、小さなお社がありました。こちらは大山大権現(おおやまだいごんげん)などが祀られている神社。大漁祈願、家内安全などのご利益で島の人が訪れるそうです。私の感覚なのですが、先に訪れた八大龍王とはちょっと違う怖さを感じました。
篠島弁財天

海側にある弁財天が祀られている場所。商売繁盛のご利益があることが知られています。
伊勢遥拝所

鳥居の先が伊勢神宮の方向を指し示していて、ここから伊勢神宮をお参りできます。海風が清々しい場所でした。恋人の聖地として、愛の鐘を鳴らしたり愛鍵をかけることができるそうです。

篠島の神社巡り、本土ではないような神社に巡りあえて良かったです。
私は素泊まりで行ったのですが、オフシーズンだったので、夕食を食べる所を探すのが難しかったです。写真は島内で唯一やっていた、たる寿司さんのお寿司。篠島の鮮魚で握るお寿司は最高の一品でした。
宿泊する際は、素泊まりではなく、1泊2食付きにしていった方がいいかもしれません。島内には日用品を扱うお店もあるので、お菓子や酒などを調達することはできます。
動画はこちら↓↓
【篠島へのアクセス】
【電車】
名鉄新名古屋駅 (約50分)→ 名鉄河和駅 → 河和港 →名鉄海上観光船(約25分)→篠島港

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