愛犬が亡くなる前に、最後の踏ん張りを見せて、一時的に元気になることがあります。
今回は私が体験した実例とあわせて、その現象のお話します。
ラストラリー現象について

犬が亡くなる前に元気になる現象は、「犬に限ったこと」ではありません。人間でも同じような現象が起こります。これをラストラリー(中治り(なかなおり)現象と呼びます。
ラストラリー現象とは?
ラストラリー=最後の回復という意。
人間の身体は本人の意思とは関係なく、最後まで命を繋げようと動き続けます。本人がこの世から亡くなりたいと思っても、身体の細胞は正常に身体機能が働くように動く訳です。
ラストラリー現象は脳が寿命を延ばそうとして、ドーパミンやセロトニンなどの物質を分泌するためと考えられているのが一般的です。
例えば、寝たきりだった人が急に食事を要求するようになったり、会話ができない人が流暢に話ができるようになったり。人はそれを「奇跡」とも呼びます。
特に医療関係者はその現象を目撃する方が多いようです。
愛犬が亡くなる前に元気になる現象は、愛犬の脳内のドーパミンやセロトニンが関係しているのかはわかりません。
私は愛犬の精神が大きく絡んでいると考えます。
犬の死の価値観について

人間が死を迎える時、家族、お金などの背景を考えます。
「もう何も悔いはない」と思ったら死を迎え入れますが、例えば我が子が若い時などは、「まだ死ねない」と死に抗う気持ちになるでしょう。
犬が死を受け入れるかどうかは状況によります。
日本で犬肉と聞くと、一部の店でしか流通していませんが、海外では当たり前に食べられているところもあります。
YouTubeなどで犬肉の屠殺光景の動画を見たことがありますが、犬は死を抗っていました。犬は頭が良い生き物なので、仲間の悲鳴、次に自分の順番が来るということをわかっているのです。死を迎え入れる準備ができていたら、抗う必要もないと考えます。
※私は犬肉をこの世から無くしたいと思っている人間です。
これが自宅で一緒に過ごした愛犬ならばどうでしょうか。犬は自然死を迎え入れる準備ができていることがほとんどで、それに抗うことはしません。
私の見解では、「犬は屠殺、暴力などの死は抗い、自然死は迎え入れる」となります。
犬が亡くなる前に思うこと

先の項目で「犬は自然死なら、迎え入れる準備ができている」と伝えました。
しかし、亡くなる前の心残りがあります。それは一緒に過ごしたママ、パパと離れてしまうこと。
犬にとってはママ、パパが全て。
愛犬が亡くなる前に一時的に元気になる現象は、ママ、パパに対する頑張りです。それ以外はありません。「褒めて欲しい」「認めてほしい」「いい子でありたい」という純粋なものです。
自然死を迎える愛犬は、亡くなる期間(時間)をある程度調整できるようです。私の周りでも最後に頑張りを見せてから、亡くなったという話が多いですね。
私が体験したこと
竹千代君というミニチュアダックスフンドの話です。当時、私は実家で、母と竹千代君と暮らしていました。
竹千代君が14歳あたりでしょうか。
高齢になって、手術を何度も繰り返し、竹千代君が寝たきりになってしまった時があります。
亡くなる数日前。私の母はご飯をスポイトであげていたのですが、その日は起き上がれないはずの、竹千代君がむくっと立ち上がり、ご飯をしっかりと食べたのです。そして、トイレにも自分で行っていました。
その時、母が竹千代君に「おりこうさんだね」と思いっきり褒めたことは今でも覚えています。
そして後日、竹千代の容態が安定していたので、母が私に「出かけても大丈夫だよ」と言ってくれ、私が出かけた時に竹千代君は亡くなりました。
母と二人だけの時間を選んで亡くなったという訳です。
【愛犬が亡くなる前に元気になる現象について】
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