埼玉県の秩父に行ったことはありますか?

私は15年以上、定期的に秩父に出向いています。三峰神社、秩父今宮神社の八大龍王、そのほか、秩父地域の神社の神札をお祀りしているのが理由のひとつです。
唐突に話をしますが、

秩父は本当に良い所です!
まず、空気が美味しいことが挙げられます。
秩父は武甲山を中心に山々に囲まれた地域。少し道を外れれば、爽やかな小川の音が聴こえてきます。そんな自然溢れる環境ですから、空気だけでなくお水も美味しいです。
食事は蕎麦が名物。舞茸や椎茸などが採れるので、舞茸天そばをいただくのが楽しみでもあります。

スイーツ好きならば、秩父で採れた果物を使った「おきうね農園」のジェラートがおすすめ。
神社仏閣のお力が強いのもこの地域の特徴です。街にある無人神社でも、お力がある所が多いですね。
ぶらりと入った飲食店でも神棚が置かれているのが多い印象を受けました神道文化が他の地域よりも根付いているのだと感じています。
秩父の神社と言ったら「秩父神社」「宝登山神社」「三峰神社」を挙げる方が多いですが、私は秩父に行った時、秩父今宮神社に必ず参拝に行きます。
今回はそんな秩父今宮神社をご紹介しましょう。
秩父今宮神社とは?
埼玉県秩父市にある神社です。

神社の歴史
秩父今宮神社は日本有数の古社である。信州諏訪の勢力が西暦100年前後に秩父に移住、この地に湧き出づる武甲山からの霊泉に「水神」を祀ったのが始原といわれるが、有史時代に入ると、この霊泉に国生みの神である「伊邪那岐・伊邪那美(いざなぎ・いざなみ)の二神が祀られるようになった。
天武天皇元年(西暦672年)の壬申の乱の前後に、秩父の勢力は修験道の開祖「役行者」(えんのぎょうじゃ)の導きで天武帝に協力したと伝えられている。それを境に秩父は発展を遂げる。役行者は秩父に修行に訪れ、霊泉の傍に観音菩薩の守護神である「八大龍王」を合祀し、のちにこれが「宮中八神」と習合され、「八大龍王宮」または「八大宮」と呼ばれ、秩父修験の中核となった。
平安時代初期天長2年(825)には空海が来遊して橋立寺の洞窟内部に道場を開き、37日間の護摩秘呪を行う。橋立寺はのちの今宮坊ゆかりの一寺。永観2年(984)「大宮山満光寺」、長暦2年(1038)「長岳山正覚院金剛寺」が開山され、さらに平安後期には熊野権現が勧請され、宮中八神と大日如来の習合した「八大権現社」が建立された。
京都の今宮神社から須佐之男大神(すさのおのおおかみ)をこの地に勧請したのは天文4年(1535)。疫病が猛威をふるったため、病魔退散を願って勧請された。永禄12年(1569)本山派修験聖護院直末二十六寺の一寺となり、諸国先達二十九寺の一寺ともなる。その頃は広大な敷地(20万坪)に修験道場や神社、仏寺観音堂などが混在していた。
江戸時代には「今宮八大宮」「八大権現社」と呼ばれる神社と「長岳山正覚院金剛寺」「大宮山満光寺」「今宮観音堂(札所十四番)」「橋立観音堂(札所二十八番)」を配下に治め、総称「今宮坊」とされ、神仏習合の一大霊場となった。
明治元年(1868)、明治政府の神仏分離令により修験道は廃止、「今宮坊」も解体を余儀なくされ、今宮神社(八大宮)と今宮観音堂(現・札所十四番)、橋立観音堂(現・札所二十八番)に分離され、独立して管理されるようになったが、御神体、御朱印、社宝、古文書等は謄写に継承されて現在に至っている。
秩父今宮神社パンフレットより引用

ご祭神は、
・伊邪那岐大神(いざなぎのおおかみ)
・伊邪那美大神(いざなみのおおかみ)
・須佐之男大神(すさのおのおおかみ)
・八大龍王神(はちだいりゅうおうしん)
・宮中八神(大宮売神・神御産霊神・高御産霊神・生産霊神・足産霊神・事代主神・御食津神・魂積産霊神)
・役尊神(えんのそんしん 役行者=神変大菩薩)・聖観音神(しょうかんのんしん)
・宇迦之御霊神(稲荷神)
・大国主命(おおくにぬしのみこと)
・厳島姫(いつくしまひめ)
・稚霊日神(わくむすびのかみ)
・栲幡千々姫(たくはたちぢひめ)
・菅原道真公(天神)
などが祀られています。
祭事
龍神祭:4月4日(午前)
水分神事:4月4日(午後)
役尊神祭:6月7日に最も近い土曜日 or 日曜日
大祓神事:6月と12月の晦日
例祭:9月28日
三社祭:春分の日
秩父今宮神社のご利益は縁結び、厄除け、開運などが挙げられます。特に厄除けの力が強いため、厄年、殺界の時に訪れると良いです。そのほか、浄化、憑き物落としなどの目的で参拝に行くのも良いです。

八大龍王について

埼玉県指定天然記念物/樹齢約1000年の龍神木の欅は圧巻!高い神格を持つ水を司る龍神です。龍神のトップと言えばわかりやすいでしょうか。釈尊が霊鷲山で法華経を説いたときに列座した龍神とされています。法華経は、誰もが平等に成仏できるという、仏教思想のこと。観音様を信仰すれば、身分に関わらず成仏できるというものです。
法華経で最も位が高い観音菩薩の守護神として、八大龍王が登場します。
性質は厳格で甘えや妥協を許しません。その代わり、全身全霊で打ち込む方を後押ししてくれるお力があります。龍神系の神社と相性が良い人でも八大龍王は合わないことがあります。
秩父今宮神社に八大龍王は8世紀当初、役行者(えんのぎょうじゃ)によって祀られたそうです。

彼は修験道の開祖として知られており、古神道や仏教を学び山岳修行により龍樹菩薩の秘法を授りました。日本国内の多くの修験の霊場は、役行者やその弟子たちによって拓かれたと言われているほどです
豆知識
京都の今宮神社で、秩父今宮神社と京都の今宮神社は関係があると職員さんに聞いたのですが、Xでは「関係がない」と公式がつぶやいていました。関係はないようです。
龍上観音

ご利益は恋愛、財運、出世、厄払い。手を合わせて祈りましょう。
橋

ちょこっと見えている橋を渡ると過去~現在~未来の悪い念を払うと言われています。
稲荷社

京都の伏見稲荷から、正一位稲荷大明神を勧請しています。
今宮弁財天

清龍の滝

武甲山の伏流水が流れています。水は持ち帰れるほか、お金やパワーストーンを清めることもできます。私は水を持ち帰って、自宅の神棚に祀っています。また、自宅のお風呂に清龍の滝の水を適量入れて、入浴するのも良いです。
本殿

秩父今宮神社で感じたこと
境内の気は優しく穏やかです。こちらの神社に参拝した時は、時間をかけてゆっくりと参拝した方が良いですね。清龍の滝の水を飲んだり、深呼吸を繰り返すのも良いでしょう。
何か憑りつかれていると感じた時、ネガティブな時に行きたくなる神社です。精神が弱っている時の参拝もおすすめです。
とてもスピリチュアルな話になりますが、八大龍王に参拝した時、ケヤキに向かって語り掛けてみてください。ぴゅうっといった強い風を感じたり、優しい風が吹いたり、語りかけの内容によって、風が変わることもあります。
定期的に行きたくなる神社のひとつ。割と穴場なのか、秩父神社と比べると参拝しやすいのも嬉しいポイントです。
アクセス
秩父鉄道 お花畑駅より徒歩約6分
〒368-0043 埼玉県秩父市中町16−10