神棚には水、塩、米、酒をお供えするのが基本です。

これは神饌(しんせん)といって、神様に対してお供えする食事のことを言います。神道には「神人共食(しんじんきょうしょく)」の考えがあり、神様に神饌を献上したら、そのおさがりをいただきます。
神棚でお供えした塩、米、酒。そのほか野菜、果実類、お菓子などは後になっていただきましょう。「神様のおさがり」で開運食と言えるものです。

神棚のお供えの中で重要なのが「米」と「水」です。「米」は古くから神様が宿る神聖な植物として扱われてきました。
「水」は命と言えるもの。神様への敬意と神棚周辺を清浄にする役割があります。
では、神棚にお供えする水はどこから汲んだものを使うのが良いでしょうか?
それは湧き水です。

神社の神様は自然崇拝を信仰するもの。風、水、土、火、あらゆる物に神様が宿ると言われています。
水道水は私達が安全に飲めるようにアルミニウム、カルキなど、いろんな添加物が入っているのが普通。

湧き水は岩の間、土の間、木の根っこの間などを通っていき、自然の恵みでいっぱいです。

この自然の恵みが水道水と異なる点です。
神社は自然崇拝を信仰するもの。
例えば、
全国の三島神社に祀られている大山祇神(おおやまつみのかみ)は山の神様です。
全国の愛宕神社に祀られている火産霊神(ほむすびのみこと)は防火の神様です。
あらゆる物に神様が宿ると言われています。

神社には木が植えてあったり、川、海、山の近くだったり、自然が多い所に鎮座している所が多いです。そういった自然が神社の優しい気、厳しい気など、境内のお力を作っているのです。
話しを戻します。
湧き水が水道水より良いと伝えましたが、現実問題として汲める箇所は限られてきます。自宅の隣に湧き水が汲める場所があれば、毎日お供えすることはできます。しかし、そういったケースは珍しいでしょう。
神棚は自宅に祀るミニ神社のようなもの。神社の周辺には自然があると伝えましたが、お部屋の中ではそもそも自然が少ないです。せいぜい観葉植物くらいでしょうか。
自然のものが限られているお部屋の神棚では、生きた榊だったり、水が神様たちがご神気を発する素材になります。
自然の恵みがいっぱいに入った水を用意することで、神様に敬意を払うことができます。そしてそれが真剣な祈りになり、より良いご加護をいただけることに繋がるのです。
どのような時に湧き水をお供えすると良いのか?
先に伝えたように湧き水は毎日お供えできるものではありません。
普段は水道水、特別な祈願の時は湧き水といった使い分けが良いでしょう。
特別な祈願。
例えば…
- 大切な家族の手術の成功を願っての祈願
- 外せない就職面接・受験祈願
湧き水が特に喜ばれる神様
「龍神」「水神」「蛇神」などが挙げられます。水に関わる神様、水を信仰している神社の神札を祀っている方でしたら、時折湧き水をお供えすることをおすすめします。
龍神:九頭龍大神(くずりゅうおおかみ)など
水神:弁財天、罔象女神(みずはのめのかみ)な
動画で詳しくお話しています。
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